手書きのニュースレターが持つ力を考える
はがきやニュースレターを送るときに、手書きの持つ「相手を惹きつける力」も忘れてはなりません。
誠実さや思いやりや親しみがわく手書きのニュースレターは、読者との距離を近づけてくれます。
たとえば、株式会社NTTデータ経営研究所の2017年の実証実験、「手書きや紙の持つユニークな価値について心理科学・脳科学的アプローチで検証~応用脳科学コンソーシアム 「アナログ価値研究会」~」によりますと
書き手に「心を込めて書いた手書き文・・・①」「速記のように急いで書いた手書き文・・・②」「タイプした文・・・③」を用意してもらい、
読み手の反応をみたところ、
読み手が「思いが込められている」と感じた度合いは ①>②>③
読み手が「丁寧である」と感じた度合いは ①>③>②
とのことでした。
手書きにかかる時間や効率を考えた場合、タイプ文も「読みやすく丁寧である」と一定評価を得ていますが、丁寧な手書き文に対しては、私たちは素直に 「思いが込められている」と感じます。
また、 ウォール・ストリート・ジャーナル紙 に掲載された、手書きについて調べたfMRI(MRIを利用して脳や脊髄の活動に関連した血流動態反応を視覚化する方法のひとつ)の研究では、印刷されたものではなく、手で書かれた文字は、読むだけでも、脳の様々な領域を使用しているとのことです。
その分記憶に残りやすい。
ダイレクトマーケティングの分野でも、手書きのニュースレターの効果は認められています。
しかし手書きの「相手を惹きつける力」は、諸刃の剣です。相手の気持ちになって送らないと、逆効果になってしまうことも起こります。
たとえば、
BtoBの場合、企業の業種や規模によっては、個人的な印象の手書きのニュースレターは、価値を低めてしまうかもしれません。
担当者は突然手書きのニュースレターを受け取り、従来のイメージとのギャップに、戸惑うかもしれません。その場合は印刷物のほうがふさわしく、最後の署名のみ手書きにするほうがふさわしい場合もあります。
信頼関係がある場合には、個人的なお知らせだけ手書きで手紙や葉書でお送りするほうが、印象深くなるでしょう。
相手を状況を想像し、お役に立てることは何かを考え、私ならこうされたら嬉しいと考えながら、ニュースレターを送ることが、良い結果へとつながっていきます。